48. スギ花粉症 まぶたの痒みも抑えましょう
過去3回、コラムに書いていますので、どうぞお読みください。2010年のコラム1、2011年のコラム13、2013年のコラム36です。「ふじえ眼科院長コラム」をクリックしていただくと過去のコラムを読むことができます。
昨年は例年の7倍の飛散量の予測で、戦々恐々としていたところ、予想通りで、患者さんの症状も重症でした。今年は平年並みの予想ですが、油断は禁物です。
1) まず、痒みを抑えることが重要です
過去と重複することは省き、今回はまぶたの痒みも抑えることが有効という話をします。痒みは肥満細胞という細胞から放出されたヒスタミン、セロトニンという痒み物質で引き起こされます。アレルギーのもととなるアレルゲンが肥満細胞に吸着し、肥満細胞が破裂すると痒み物質が放出されますが、皮膚を掻く、目をこするという掻把(そうは)でも、同じことがおこります。目とまぶた、両方の痒みを抑えるというのは、とても大切な治療です。
2) まぶたの痒みも抑えましょう
近年、アレルギー性結膜炎の治療で、点眼による目の痒みを抑える治療だけでなく、まぶたの痒みを抑える治療の重要性が注目されています。目が痒いので掻く、するとまぶたも痒くなる。まぶたが痒いので掻く、するとまた目が痒くなる。この繰り返しが起こるのです。
患者さんによく話を聞くと、まぶたも痒いという方が少なくありません。特に子供に多いようです。点眼薬の治療だけでなく、まぶたの痒みを抑える眼軟膏を追加すると、とても楽になる人が多いことに気づきました。プレドニン眼軟膏というステロイドの軟膏を1日3回くらいまぶたに薄く塗り伸ばします。
まぶたの痒みもある方には、とても良い治療です。
川崎市多摩区 ふじえ眼科 院長 藤江敬子 プロフィールはこちら
2014/1/14 更新