緑内障原因の一番は「眼圧」です。眼球を維持するために、目には適度な硬さがあります。ボールの弾力のようなものと考えてください。目の内容物が眼球の壁を押す力が「眼圧」です。正常は10〜20mmHgです。これを超えると網膜の視神経が障害を受け緑内障になる確率が高くなります。
しかし、眼圧だけが原因ではないこともわかってきました。眼圧が25mmHg近くあっても全く視神経が障害を受けない人もいます。こうした人は「高眼圧症」といい、経過をみれば大丈夫です。逆に、眼圧が正常範囲内なのに、視神経が障害を受け視野が欠ける人がいます。これを「正常眼圧緑内障」と呼びます。
緑内障になる確率は40歳を過ぎた頃から上がります。眼科や人間ドックで眼圧測定をしてもらいましょう。20mmHgを超えると要注意です。眼底検査を受けると視神経の障害がわかります。人間ドックで「視神経乳頭陥凹の拡大」と書いてあるのは「緑内障の疑いあり」ということです。
最近、つまずきやすくなった、右側にあるもの、あるいは左側にあるものを見落としやすいといったことはありませんか。視野欠損のサインかもしれません。
緑内障の治療は、眼圧が高くても、正常でも、点眼薬で眼圧を下げることから始まります。
眼圧を下げると視野欠損の進行を遅らせることができます。早期発見・早期治療が大切です。