124.瞳孔:瞳のヒミツ
私たちの眼は角膜の後方に茶色の虹彩が(日本人は茶色ですが他の人種ではもっと明るい色の人もいます)、そしてその真ん中に瞳孔があります。これが「瞳」と呼ばれる場所です。
1) 瞳孔の働きは?
瞳孔の大きさ(直径)は、明るい場所では成人で4mm、子供で2mm位です。正常では左右同じ大きさで、目のなかに入る光の量を調整しています。
カメラでいえば絞りの役目で、明るいところでは、瞳孔は小さくなり、暗いところでは大きくなって眩しさ、見え方を調整します。
光によって瞳孔が収縮する反応を「対光反応」と呼び、右目だけに光を入れたとしても両方の瞳孔が収縮します。逆にこの対光反応に左右差があると、視神経の病気が疑われます。
2) 瞳孔の動きの秘密は?
瞳孔には2つの筋肉が働いています。縮める働きの瞳孔括約(かつやく)筋と、広げる働きの瞳孔散大筋です。この2つの筋肉がうまく協調して、目のなかに入る光量を調節してくれるのです。瞳孔には他に、近くを見る時に働く調節機能があります。人は手元のものを見る時、自然に寄り目になり、瞳孔を縮めて調節をしています。
3) 虹彩の色の違い
虹彩の色は私たち日本人は茶色ですが、虹彩に含まれるメラニン色素の量で変わります。メラニン色素が少ないと青やグリーンになります。そして虹彩の色や表面の凹凸もそれぞれ異なり、指紋と同じように個人認証にも使われています。(2020/6/03更新 )