多摩区 中野島・登戸  ふじえ眼科  

多摩区・ふじえ眼科コラム

多摩区 ふじえ眼科 ホームページはコチラ

58. 白内障手術

 白内障が進行すると、霧がかかったように見え、視力が低下してきます。日常生活に支障を感じるようになったら、白内障の手術を考えます。

1) 白内障手術

 濁ってしまった水晶体を、超音波の振動で細かく砕いて吸引します。この手術法の導入で手術の傷口がとても小さくなり、傷の治りも早くなりました。水晶体を取った後は、ピント合わせをするレンズがなくなりますから、代わりに人工の眼内レンズを入れます。眼の中にいれても安全な合成樹脂で出来ており、通常、一生、入れ替える必要もありません。

2) 手術のタイミングは?

 白内障は緊急性のない病気なので、患者さんが不自由を感じた時が、手術の時です。車の運転で、夜、ライトがギラギラして見づらいという方は視力が1.0でも手術をすることがあります。逆に、水晶体がかなり白く濁っていて視力が落ちてきても患者さんが不自由を訴えなければそのまま経過をみます。
 一般に、視力が0.7をきると車の運転が不自由に、0.5をきると日常生活が不自由になります。このあたりを目安に、患者さんに手術をすすめます。

3) 麻酔は? 入院と日帰り手術、どちらが良いですか?

 手術ときくと、痛くないかしらと不安を感じるのは当然のことです。白内障手術はほとんどの施設で、点眼麻酔による局所麻酔で行われますが、ほとんど痛みを感じることはありません。持病があり健康に不安がある方は、入院設備のある病院が安心です。最近は日帰り手術が主流になってきました。健康な方は、日帰り手術で大丈夫です。

4) 眼内レンズで近視を軽くすることができます

 眼内レンズの度数を決める時は、患者さんの今までの生活が変わらないように考えます。遠くがよく見えていた方は、ピントを遠くに合わせ、近くは今まで通り近用メガネをかけてもらいます。逆に、近眼の方は、近くが見やすいように近視を残し、近くは自分の目、遠くはメガネをかけてもらいます。
 強い近視の方は、眼内レンズの度数を工夫することで、軽い近視にすることができます。家のなかはメガネなしでも歩くことができ、遠くを見る時だけメガネをかけます。これは、長年、強い近視で不便な思いをしてきた患者さんにとても喜んでもらえます。当院では手術を行っていないので、近隣の病院にご紹介しますが、患者さんがにこにこして帰ってきてくださると、とても嬉しくなります。

5) 多焦点レンズ 新しい選択肢です

 眼内レンズはさらに進化し、遠くも近くも見える「多焦点レンズ」が出現しました。ただし、これは健康保険が適用にならず、自費になります。加入している医療保険が高度先進医療をカバーしている場合、費用がでる場合があります。手術を執刀なさる先生、保険会社とよく相談して、多焦点レンズを選択肢に入れ、考えていただくのもよいでしょう。

2014//11/12 更新

コラムトップへ戻る

多摩区 ふじえ眼科 ホームページはコチラ