22. 結膜下出血の話し
1) 出血と充血の違い
写真1と写真2を見てください。これはどちらも出血です。白目(結膜)の小さな血管が切れて、結膜の下に血がたまったものです。これを結膜下出血といいます。充血は血管を流れる血の量が増えて血管が太くなり赤く見える現象です。
写真1 | 写真2 |
2) 結膜下出血とは?
私たちの白目(結膜)には細い血管がたくさん走っています。その血管が何かの拍子に切れたり、傷がついたりして、結膜の下に血がたまった現象です。手足を何かにぶつけて青あざができることがありますね。皮膚の下の小さい血管が切れ、内出血を起こしたものが青あざです。結膜下出血も同じものです。ただし、皮膚にあたる結膜は透明な膜なので、血の色が透けて真っ赤に見えてびっくりします。
3) 原因は?
これが、はっきりとはわかっていません。目をぶつけて起きることもありますが、何も思い当たることがなく起きることもあります。私もなんと、今年の元旦に結膜下出血を起こし、鏡を見てびっくりしました。4) びっくりしますが、怖くはありません
写真1のように小さい出血、写真2のように範囲の広い出血、いろいろありますが、結膜下出血で視力が落ちることはありません。身体や目の病気との関連もありません。残念ながら、すぐに出血が消える薬はなく、自分の力でひいていくのを1週間位かけて待ってもらいます。以上、お話したように「結膜下出血」は怖いものではありませんが、白目が赤いのが出血か充血か区別がつかず不安なら、眼科で見てもらってください。また、何度も繰り返して起こすなら、出血を止める機能(凝固機能といいます)に異常がないか調べてもらうと安心できます。
川崎市多摩区 ふじえ眼科 院長 藤江敬子 プロフィールはこちら
2011/11/15 更新
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