多摩区 中野島・登戸 ふじえ眼科

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133.網膜⑨:網膜色素変性症

網膜色素変性症は4000人から8000人に一人の頻度の遺伝性疾患です。難病に指定されています。残念ながら今の医学では治療法はありませんが、病気の進行はゆっくりしたものなので、色々な補助具を使う、視覚障害の認定をとり受けられるサービスを受ける等、生活を工夫していきます。

1)症状

網膜には錐体細胞と杆体細胞が存在します。錐体細胞は色覚を、杆体細胞は明暗を感じ脳に伝えます。
網膜色素変性症は、まず杆体細胞が減っていくので暗いところで物が見づらい「夜盲」や、見える範囲が徐々に狭まる視野狭窄で気づきます。病気の進行とともに錐体細胞も減少し視力が低下します。
病気の進行はとてもゆっくりで、網膜色素変性症=失明ではありません。発症年齢が遅ければ視野狭窄で物にぶつかりやすい等の不自由があっても日常生活をおくることができる人もいます。

2) 遮光レンズを使いましょう

残念ですが、現在は治療法がありません。遮光レンズでまぶしさの要因となる短波長をカットすると、コントラストがはっきりし、物が見やすくなります。私が患者さんに勧めているのは、東海光学という会社の遮光眼鏡です。

3) 将来の研究

残念ながら私たちの世代には間に合いませんが、遺伝子治療、i-PS細胞治療、人工網膜などの研究が行われています
「難病情報センター 網膜色素変性症」で検索してご覧ください。

(2021.3.10更新))


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