106.応急処置②:目にゴミが入ったら
風の強い日、目にゴミが入りごろごろして不愉快な思いをした経験は、皆さんにおありだと思います。
1） まず、水道の水で洗いましょう
目にゴミが入った場合、涙の反射分泌が起こりたいていのゴミは涙で排出されます。また、前回のコラムで書いたように水道の水で洗えば、たいていのゴミ、異物は洗い流されます。
2) やっかいな結膜異物、角膜異物
水で洗ってもゴロゴロ感が取れない時は、結膜異物、角膜異物が考えられます。写真上は結膜異物、下は角膜異物です。
結膜異物はほとんどが上の瞼の裏に表面張力で貼りついてしまったもので、洗ってもなかなかとれません。まばたきのたびに角膜をこするので、角膜に線状の傷があるのが特徴です。小さな虫、植物、いろいろです。どうぞ眼科を受診してください。まぶたを裏返して
ピンセットや綿棒で取ります。
角膜異物は少しやっかいです。これは圧倒的に鉄粉が多いです。人の体はプラスに帯電しており、鉄粉はマイナスに帯電しているため、静電気でくっついて取れません。異物針という特別な道具を用い角膜から剥がして取ります。日にちがたつと周囲にさびがでるため、そのさびも含めて削り取らなければなりません。おかしいなと思ったら早めに受診していただくと、とても助かります。
いつまでもゴロゴロ感、異物感が続く時は、結膜異物、角膜異物を疑い、早めに眼科を受診してくださるようお願いします。
(2018/10/03更新 ）