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76.近視

  4月になると、学校で視力検査の紙をもらった生徒さんが来院します。黒板が見えないのは困りますね。今回から視力に関する話をします。今月は近視について話します。2010年6月に書いている記事と重複するものもありますが、新しい内容も含めていきます。

1) まず、視力とはなんでしょう

 視力には「裸眼視力」と「矯正視力」があります。例をあげると、私は近視です。裸視力は両眼とも0.1位です。これが私の裸眼視力です。私に合った近視のメガネをかけると1.2の指標までくっきり見えます。これが私の矯正視力です。

2) 近視(近眼)とは?

正視 たとえで説明すると、角膜と水晶体がピント合わせのレンズです。このレンズを使って網膜というスクリーンに見えたものを映し脳に伝えて解析します。図を見てください。網膜の上にぴったりピントが合う人は、遠くのものもはっきりと見えます。しかし、網膜の前に焦点がきてしまうと、網膜上にはっきりした像が映らず遠くのものがぼんやり見えます。これが近視です。
 近視は、角膜と水晶体の屈折力が強い「屈折性近視」と、目の奥ゆきが長いために網膜の前に像が映る「軸性近視」に分けらます。強い近視の方はほとんどがこの「軸性近視」です。

屈折性近視、軸性近視













3) 近視で遠くが見え辛くなったらどうしたらよいでしょうか?

 裸眼視力と矯正視力をしっかり測りましょう。裸眼視力があまり良くない場合、本人が遠くが見づらく困る場合は、メガネを作ってかけてもらいます。近視を矯正するのは凹レンズといって真ん中がへこんでいるレンズです。これでピントを後ろにずらし、網膜の上にピントが合うようにします。初めてのメガネは小学校の低学年の生徒さんには抵抗があるようですが、私は粘り強くお子さんと親御さんと話をして、メガネを使うことをすすめています。

4)メガネ以外の選択肢はありますか?

 コンタクトレンズもとても便利なものです。ただ、これは直接、角膜にのせるので清潔を心掛けること、目の具合が悪い時は無理に使わないこと、この2点を守ってください。私は治療上必要なお子さんを除き、まだ自分で管理のできないお子さんには勧めていません。
 大人になって近視の度数が落ち着いたら、レーシック手術を考えてもよいでしょう。これは、角膜を薄くして屈折度数を下げるものです。ただし近視の強い方のなかには、手術の適応に合わない方もいますので、手術をする医師と十分相談をしてください。
 当院では扱っていませんがオルソケラトロジーという治療法もあります。眠っている間にハードコンタクトレンズを入れて角膜を少し平らにする方法です。角膜の屈折率が少し下がります。朝、レンズを外し日中は裸眼で過ごすことができますが、また角膜は本来の屈折率に戻りますので、毎日レンズを入れて眠ることが必要です。
 レーシック手術もオルソケラトロジーも健康保険は効かない自由診療になるので医師と十分相談をして治療を受けていただきたいと思います。


2016/4/6更新

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