多摩区 中野島・登戸 ふじえ眼科

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37. ぶどう膜炎その4 サルコイドーシス

ぶどう膜炎シリーズの最終回、サルコイドーシスです。
サルコイドーシスという病気は、目だけではなく全身のいろいろな臓器に肉芽腫という病変をおこします。原田病やベーチェット病と同じく、遺伝子が関係しているといわれていますが、原因は不明です。病気の起こりやすい年齢を好発年齢といいますが、20歳代の男女と40-50歳代の女性の2つの山があります。

1) 症状

両目に起こることが多いのですが、片目だけのこともあります。角膜と虹彩の間の前房という部分に炎症が起こり、患者さんはかすみを訴えて受診します。網膜には、血管の炎症や硝子体の混濁(濁り)が見られます。この混濁は特徴的で、雪玉状(snow ball)、真珠の首飾り状(string of pearl)と呼ばれています。
サルコイドーシスは合併症として眼圧上昇、そして緑内障になることが多く、眼圧の管理がとても大切です。

2) 治療

先にお話しした原田病やベーチェット病と同じで、ステロイドがよく効きます。ステロイドの点眼薬と、虹彩の癒着を起こさないように散瞳剤を使います。症状の重い症例には、ステロイドの内服も必要になります。
大切なのは、眼圧の管理をしっかり行うとで、眼圧が上昇した際は、眼圧下降薬の点眼を追加します。ぶどう膜炎や外傷が原因で眼圧が上がり緑内障になるものを続発性緑内障と言いますが、ぶどう膜炎のもっとも大変な合併症の一つです。

川崎市多摩区 ふじえ眼科 院長 藤江敬子 プロフィールはこちら

2013/2/18 更新

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