多摩区 中野島・登戸 ふじえ眼科

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26. 緑内障の話し その1:緑内障とは

最近は、テレビや新聞で緑内障関連の話題を見かけることが多くなりました。なかには必要以上に不安をあおるような番組があり、こうした内容には首をかしげてしまいます。
今回から何回かに分けて、緑内障やその治療についてコラムを書いていきます。確かに、失明原因の一位の怖い病気ではありますが、不必要に怖がらず、理解していただきたいと願っています。

1) 緑内障とは

まず、緑内障とは何でしょうか。「視神経が障害を受け、視野が狭まる変化」です。網膜には、たくさんの視神経が走っていて、脳に色・形・明暗を送り、脳で解析して私たちは物を見ています。この連絡をしてくれる視神経が障害を受け抜け落ちてしまいます。そして抜け落ちた部分に対応したところが見えなくなります。

2) 原因

以前は、眼圧(目の硬さ)が高くて起きる病気と考えられていました。眼球を考えてください。丸いボールのようです。目の内容物が目の壁を押す力、これが眼圧です。正常値は10-21mmHgです。これ以上に眼圧が高いと、見たものを脳に伝えてくれる視神経が障害を受け、障害を受けた部位に対応して、視野(見える範囲)が狭くなると考えられていました。
ところが、眼圧が正常範囲内でも、視神経が障害を受け、視野の狭くなる患者さんが大勢いることがわかってきました。今から20年ほど前のことです。そしてこの患者さんに「正常眼圧緑内障」という病名がつきました。
眼圧 視神経

3) 診断と治療

緑内障の視野狭窄の進行はとてもゆっくりしたものが多いので、始めのうちは患者さんは、自覚症状はありません。他の症状で眼科を受診し、偶然に緑内障がみつかる、もしくは人間ドックで「緑内障の変化あり、視神経乳頭陥凹(かんおう)拡大の疑い」と言われて受診し緑内障の診断がつく方がほとんどです。けれど、それで悲観的になる必要はありません。きちんと治療をしていけば、ほとんどの方が一生不自由なく生活を送ることができます。治療は点眼薬を使いますが、近年、この分野の進歩は目覚ましく、一日一回の点眼でよいもの等、とても良い薬が開発され、さらに研究が進んでいます。

次回は、眼圧と視神経の変化についてお話する予定です。

川崎市多摩区 ふじえ眼科 院長 藤江敬子 プロフィールはこちら

2012/3/15 更新

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