多摩区 中野島・登戸 ふじえ眼科

多摩区・ふじえ眼科コラム

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21. 目のけがの話 その3:眼窩壁骨折

小学校の理科室に、ガイコツの模型はありましたか。頭蓋骨のちょうど目にあたる部分にくぼみがありましたね。ここを眼窩(がんか)と呼びます。目はとても大切な器官なので、眼窩に収まり周囲を脂肪で囲まれ保護されています。また眼球には、目を動かすために6本の筋肉がついています。

1) 眼窩壁骨折とは

眼球の入っている眼窩を構成する骨はとても薄いものです。野球のボールが目に当たる、目を殴られるということで、眼窩の中の圧力が上がり、眼窩の骨が骨折することがあります。
骨折した部分に目の周囲の脂肪が入り込んだり、目についている筋肉が食い込むと、目の動きが悪くなります。眼窩壁骨折

2) どんな症状が出ますか

私たちの目は両目の筋肉が協調して動いています。ところが、眼窩壁骨折のため骨折部位に筋肉や脂肪が食い込むと目の動きが悪くなります。けがをしていない健康な目はきちんと動くのに、眼窩壁骨折をした目は動きが制限されるため、ものが二重に見えます。
特に内壁の骨、下壁の骨が骨折しやすいので、上を見る、外側を見るときに二重に見えることが多いのです。

3) どんな治療をしますか

けがの後、ものが二重に見えるときはCTで骨折を確認します。骨折が小さく、わずかに二重に見える程度なら、そのまま様子をみることもあります。骨折に目の周囲の組織が食い込んでいるときは、手術になります。
手術は骨折部位から食い込んだ組織を解放し、骨折部位にシリコンプレートを埋め込みます。

4) 目のけがで気を付けること

子供はよくけがをします。親御さんは、どんな時、子供を病院に連れて行くか迷うことが多いでしょう。目のけがについて、私はこうお話しています「痛い、見えない、ものが二重に見える。この3つのどれか一つでも訴えたら眼科を受診してください。大きなけがの可能性があります。」

川崎市多摩区 ふじえ眼科 院長 藤江敬子 プロフィールはこちら

2011/10/14 更新

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